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症例報告
一部に悪性変化を伴った巨大尖圭コンジローマの1例
著者: 高橋明仁1 竹之内辰也1
所属機関: 1新潟県立がんセンター皮膚科
ページ範囲:P.357 - P.359
文献購入ページに移動要約 50歳,男性.20年来,両鼠径部に小腫瘤があり,徐々に増大した.初診時,左右の鼠径部におのおの,13×3cm,6×3cmの乳頭腫状腫瘤を認めた.臨床・組織像から巨大尖圭コンジローマと診断したが,組織の一部に比較的多くの分裂像と大小のタマネギ様角化像を認め,悪性変化と考えた.両鼠径の腫脹したリンパ節に転移は認められなかった.腫瘤切除後は陰嚢表皮の伸展を利用して再建し,良好な結果を得た.
参考文献
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