icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻4号

2007年04月発行

文献概要

症例報告

神経線維腫症1型に合併した悪性末梢神経鞘腫瘍の1例

著者: 秦洋郎1 青柳哲1 西村真智子1 小玉和郎1 清水宏1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科皮膚科学分野

ページ範囲:P.373 - P.375

文献購入ページに移動
要約 69歳,男性.20歳時,神経線維腫症1型と診断されたが,医療機関への受診は不定期だった.初診の3年前から左下腿に硬い結節が出現し,徐々に増大したため,当科を受診した.MRIでは高信号域の結節の内部に境界明瞭な低信号域を認め,腫瘍内の質的な変化が示唆された.切除標本にて,神経線維腫の内部に境界明瞭な細胞密度の高い異型な紡錘形細胞の増殖を認め,悪性末梢神経鞘腫瘍と病理学的に確定診断した.悪性末梢神経鞘腫瘍の診断におけるMRIの有用性が示唆された.

参考文献

1) 日本皮膚悪性腫瘍学会:軟部腫瘍取扱い規約, 金原出版, p150, 2002
2) Ferner RE, Gutmann DH: Cancer Res62: 1573, 2002
3) Leroy K, et al: Arch Dermatol137: 908, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?