icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻5号

2007年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007 2. 皮膚疾患の病態

急性感染性蕁麻疹

著者: 奥野公成1 角田孝彦1

所属機関: 1山形市立病院済生館皮膚科

ページ範囲:P.34 - P.36

文献購入ページに移動
要約 「急性感染性蕁麻疹」の疾患概念は,1946年Bivings1)が細菌感染に伴って蕁麻疹様皮疹を呈した小児22例においてその名を記載したことから始まる.本邦では1996年に角田がその診断条件を提唱した2).また,2004年には塩原がウイルスによる急性蕁麻疹について述べた3).角田が述べた狭義の急性感染性蕁麻疹の機序は,補体の活性化から起こった肥満細胞からの血管透過性因子放出,皮膚への好中球浸潤が主に考えられている4).感染症一般の観点からはT細胞受容体Vβ35),IL-66),toll-like-receptor (TLR)7)などが急性蕁麻疹の病態では注目されている.

参考文献

1) Bivings L: J Pediatrics28: 602, 1946
2) 角田孝彦, 他:臨皮50: 397, 1996
3) 塩原哲夫:皮膚アレルギーフロンティア2: 77, 2004
4) 山下典子:東女医大誌59: 369, 1989
5) Sakurai M, et al: J Dermatol27: 87, 2000
6) 藤井公男, 他:日皮アレルギー11: 16, 2003
7) Medzhitov R, et al: Nature388: 394, 1997
8) 東 禹彦:日臨皮近畿支部会報4(12月):5, 1990
9) 宮田義久, 鈴木民夫:臨皮56: 492, 2002
10) 中房淳司, 高木維彦:皮膚臨床40: 1164, 1998
11) 塩原哲夫:Monthly Book Derma105: 29, 2005
12) 川上理子:皮膚病診療7: 223, 1985
13) Aoki T, et al: J Dermatol21: 73, 1994
14) 角田孝彦:皮膚33(増10): 168, 1991
15) Cohen T, et al: J Biol Chem271: 736, 1996
16) 森田栄伸:アレルギー科18: 291, 2004
17) Supajatura V, et al: J Clin Invest109: 1351, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?