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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻5号

2007年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007 3. 新しい検査法と診断法

FDEIA(food-dependent exercise-induced anaphylaxis)―抗グリアジンIgE抗体の検出

著者: 森田栄伸1 河野邦江1 松尾裕彰2

所属機関: 1島根大学医学部皮膚科学講座 2広島大学大学院医歯薬学総合研究科展開医科学専攻病態薬物治療学講座

ページ範囲:P.52 - P.55

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要約 食物依存性運動誘発アナフィラキシー(food-dependent exercise-induced anaphylaxis:FDEIA)は食物アレルギーの一病型で,食物抗原に対するIgEを介した食物アレルギーであるが,通常,原因食品を摂取しただけでは症状はみられず,確定診断は必ずしも容易でない.今回筆者らは,小麦が原因となるFDEIA患者の主要抗原であるω5-グリアジンと高分子量グルテニンのIgE結合エピトープを含む合成ペプチドを抗原としたCAP-FEIAを作製し,従来使用されている小麦およびグルテンを抗原としたものと比較した結果,合成ペプチドCAP法は従来の抗原を使用したものより,感度・特異度ともにきわめて優れていることを明らかにした.

参考文献

1) 原田 晋, 他:アレルギー49: 1066, 2000
2) 望月 満, 他:小児科診療66(増): 39, 2003
3) 森田栄伸, 他:アレルギーの臨23: 70, 2003
4) Palosuo K, et al: J Allergy Clin Immunol103: 912, 1999
5) Morita E, et al: Br J Dermatol145: 182, 2001
6) Matsuo H, et al: J Biol Chem279: 12135, 2004
7) Matsuo H, et al: J Immunol175: 8116, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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