文献詳細
特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007
3. 新しい検査法と診断法
文献概要
要約 DVT(deep vein thrombosis)とは,下肢静脈(特にヒラメ筋静脈),大腿深静脈,総腸骨静脈など深在性の静脈内で血液凝固による血栓が生じる病態をいう.静脈血栓は深部静脈のみならず表在静脈でも発症するが,圧倒的に下肢のDVTの頻度が高く,時にPTE(pulmonary thromboembolism)を併発して致死的となり,経過とともに浮腫,静脈瘤,疼痛,潰瘍などの静脈血栓後症候群に至ることが多いため,静脈血栓症のなかでも特に重要な疾患となっている.
従来,DVTの画像診断法として足背静脈からの順行性血管造影が広く行われてきた.下肢静脈を選択的に造影することで客観性のある画像が得られ,深部静脈内の血栓の存在,側副路の発達,逆流の有無など病態の把握が容易である反面,侵襲性の高い検査である.近年,画像診断の発達により,下肢静脈においても超音波,CT,MRを用いた非・低侵襲検査が広く行われるようになってきている.特に超音波検査がDVT診断の第一診断手技となりつつある.
従来,DVTの画像診断法として足背静脈からの順行性血管造影が広く行われてきた.下肢静脈を選択的に造影することで客観性のある画像が得られ,深部静脈内の血栓の存在,側副路の発達,逆流の有無など病態の把握が容易である反面,侵襲性の高い検査である.近年,画像診断の発達により,下肢静脈においても超音波,CT,MRを用いた非・低侵襲検査が広く行われるようになってきている.特に超音波検査がDVT診断の第一診断手技となりつつある.
参考文献
1) 内村智生:Angiology Frontier3: 329, 2004
2) 松雄 汎:成人病と生活習慣病36: 147, 2006
3) 松本一宏:Medicina41: 942, 2004
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