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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻5号

2007年04月発行

特集 最近のトピックス2007 Clinical Dermatology 2007

3. 新しい検査法と診断法

皮膚灌流圧測定による虚血性下腿潰瘍の評価法

著者: 河合幹雄1 三原祥嗣1 水野敏子1 秀道広1

所属機関: 1広島大学大学院医歯薬学総合研究科皮膚科学

ページ範囲:P.67 - P.70

文献概要

要約 閉塞性動脈硬化症などの重症虚血肢に対する非侵襲的な血流評価法として,レーザードプラー法による皮膚灌流圧(skin perfusion pressure:SPP)が利用されている.SPPは皮膚の毛細血管レベルの血流を評価することができ,足部や足趾の局所の血流の評価に適している.SPP値30mmHgを目安として,血行再建の必要性や安全な切断部位の決定,デブリードマンの時期の決定が可能である.足関節上腕血圧比では測定が困難な浮腫や動脈石灰化症例に対しても有用である.足趾血圧,経皮酸素分圧と同様,信頼性の高い検査方法であることに加え,測定部位に制限が少ないこと,手技の簡便さ,再現性の高さも有している.四肢の重症虚血肢の評価にはきわめて有用な検査方法と考えられる.

参考文献

1) 糖尿病足病変に関する国際ワーキンググループ(編), 内村 功, 渥美義仁(監訳):インターナショナル・コンセンサス―糖尿病性足病変, 医歯薬出版p35, 2000
2) Krasner DL, Sibbald G: The Diabetic Foot, 6th ed, Mosby, St Louis, p283, 2001
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11) Kanetaka T, et al: Eur J Vasc Endovasc Surg27: 414, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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