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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻6号

2007年05月発行

症例報告

ブフェキサマク外用後に生じたacute generalized exanthematous pustulosisの2例

著者: 松田里恵1 浦野芳夫1 山下理子2

所属機関: 1徳島赤十字病院皮膚科 2徳島赤十字病院病理部

ページ範囲:P.414 - P.416

文献概要

要約 症例1:55歳,女性.汗疹様の皮疹にブフェキサマク含有市販外用薬を数回塗布した.3日後に発熱,好中球増多,全身の紅斑,小膿疱が多発した.以前より非ステロイド系市販外用薬の使用歴があった.病理組織学的に角層下膿疱を認めた.スクラッチパッチテストでブフェキサマク陽性であった.症例2:18歳,女性.アトピー性皮膚炎にブフェキサマク含有市販外用薬を塗布した数日後に発熱,全身の紅斑,小膿疱が多発した.好中球が増多し,ASLOは軽度上昇していた.病理組織学的に角層下膿疱を認めた.スクラッチパッチテストでブフェキサマク陰性であった.症例1はブフェキサマクが原因と考えた.症例2はブフェキサマクだけでなく溶連菌感染の関与も疑われた.acute generalized exanthematous pustulosisの原因としてブフェキサマク外用にも注意が必要である.

参考文献

1) Roujeau JC, et al: Arch Dermatol127: 1333, 1991
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4) 順毛直弥, 他:臨皮56: 313, 2002
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6) 勝田倫江, 他:日皮会誌112: 1280, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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