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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻6号

2007年05月発行

症例報告

滋賀県で発生したツツガムシ病の1例

著者: 井岡奈津江1 沖守生1

所属機関: 1大津市民病院皮膚科

ページ範囲:P.453 - P.456

文献概要

要約 58歳,女性.2003年11月8日より37℃台の発熱,両頸部リンパ節腫脹,全身に2~3mm大の紅斑が出現し,翌日,当院救急外来を受診した.血液検査にてAST75IU/l,ALT52IU/l,CRP7.3mg/dlと軽度上昇していた.2日後,当科を受診し,家が林に近く草むしりをしていたこと,右大腿後面に約5mm大の黒色痂皮を認めたことより,ツツガムシ病の可能性を考えた.抗ツツガムシ抗体(Gilliam型)はペア血清で4倍以上の上昇を認め,ツツガムシ病と診断した.塩酸ミノサイクリン150mg/日を16日間内服し,解熱した.紅斑は消退し,AST,ALT,CRPは正常化した.滋賀県でのツツガムシ病の報告は,われわれが調べた限りでは3例目だった.

参考文献

1) 橘 宣祥:綜合臨52(増): 162, 2003
2) 小川基彦, 他:感染症誌75: 353, 2003
3) 橘 宣祥:日臨61: 500, 2003
4) 志村和穂, 他:日内会誌92: 147, 2003
5) 岡田長保:感染症誌77: 60, 2003
6) 石井 明:綜合臨床50: 859, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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