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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻7号

2007年06月発行

文献概要

症例報告

ネフローゼ症候群に合併した連圏状粃糠疹の1例

著者: 内田敦子1 土居敏明1 難波倫子2

所属機関: 1独立行政法人労働者健康福祉機構大阪労災病院皮膚科 2独立行政法人労働者健康福祉機構大阪労災病院腎臓内科

ページ範囲:P.503 - P.505

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要約 31歳,女性.ネフローゼ症候群の治療中に,円形の落屑性局面が体幹を中心に次々に出現するようになった.病理組織学的に不全角化を伴わない角質増生,顆粒層の減少,有棘層の菲薄化がみられ,臨床症状と併せて連圏状粃糠疹と診断した.ネフローゼ症候群の改善と尿素軟膏の塗布により,皮疹は約2か月後には軽快した.本疾患は,悪性腫瘍や結核に合併することが多く,消耗性疾患のデルマドロームの一型と考えられている.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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