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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻7号

2007年06月発行

文献概要

症例報告

ステロイド内服,PUVA療法および活性型ビタミンD3外用の併用が奏効したgeneralized morphea

著者: 間山淳1 鳴海博美1

所属機関: 1独立行政法人国立病院機構弘前病院皮膚科

ページ範囲:P.518 - P.521

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要約 77歳,男性.初診の5か月前から腹部および腰部に皮膚硬化局面が出現した.急激に拡大してきたため,当科を紹介され受診した.初診時,腹部・腰部および下肢に境界明瞭な光沢を有する皮膚硬化局面が多発し,部分的に辺縁に紅斑を伴っていた.自己抗体はすべて陰性であった.長年にわたるシンナー曝露歴があったため,generalized morphea-like systemic sclerosisとの鑑別を要したが,四肢末梢部の皮膚硬化や内臓病変などはみられず,generalized morpheaと診断した.病変の拡大が比較的進行性であったため,ステロイド内服と外用PUVA療法を併用したところ,拡大が止まり辺縁の紅斑が軽快した.既存の硬化部は著変なかったが,活性型ビタミンD3軟膏外用の併用にて徐々に皮膚硬化は軽快した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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