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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻7号

2007年06月発行

文献概要

症例報告

血液疾患患者に発症した水痘再感染の2例

著者: 渡辺拓1 梶田裕子1 久原友江1 石田奈津子1 玉田康彦1 渡辺大輔1 松本義也1

所属機関: 1愛知医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.537 - P.540

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要約 症例1:56歳,女性.慢性骨髄性白血病の治療のため骨髄移植後に水痘を発症.症例2:71歳,男性.悪性リンパ腫のため化学療法を受けた後に発症.どちらも体幹,四肢に紅暈を伴う弛緩性水疱が散在したが,帯状疱疹様の疼痛は認めなかった.全身症状は軽度であった.症例1はウイルス抗体価の推移と皮疹の性状により水痘再感染と診断した.症例2はLAMP法によるウイルスDNA検出と皮疹の性状により水痘再感染と診断した.骨髄移植,化学療法により水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫が発症レベルまで低下したため,水痘再感染が起こったと考えた.

参考文献

1) 小松崎眞, 他:臨皮54: 1041, 2000
2) 長門昌代, 他:皮膚臨床48: 143, 2006
3) 森下剛久:造血細胞移植マニュアル, 日本医学館, p446, 2004
4) Leardro MJ, et al: Arthritis Rheum54: 613, 2006
5) 服部俊夫,他:日エイズ会誌5: 33, 2003
6) Nikkels AF, et al: J Am Acad Dermatol48: 442, 2006

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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