icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻7号

2007年06月発行

症例報告

有茎性腫瘤を形成した外陰部Paget癌の1例

著者: 若松伸彦1 刀川信幸1 柳原誠1 望月隆1 竹田公信2 竹田公英3

所属機関: 1金沢医科大学環境皮膚科学教室 2恵寿総合病院皮膚科 3金沢有松病院皮膚科

ページ範囲:P.551 - P.553

文献概要

要約 85歳,男性.初診の3か月前に家人が陰囊部の結節に気付くが,放置されていた.結節はその後徐々に増大・隆起し,出血も伴うようになった.受診時,陰囊下面に1.0×1.5cmの有茎性の腫瘤が認められた.所属リンパ節の肥大はなく,全身検索で転移のないことを確認したのち,結節の下床にあった紅斑とともに,辺縁10mmの正常部を含めて切除した.組織学的には腫瘍細胞は表皮から毛包周囲性に表皮に浸潤していた.ジアスターゼ消化性のPAS,アルシアンブルー,CEA,GCDFP-15染色では陽性,S-100蛋白は陰性で,Paget癌と診断した.

参考文献

1) 清原祥夫:MB Derma70: 57, 2003
2) 日本皮膚悪性腫瘍学会編:皮膚悪性腫瘍取扱い規約, 金原出版, p58, 2002
3) 柳 輝希, 他:臨皮58: 1191, 2004
4) 宮里 肇:日皮会誌82: 519, 1972
5) 福井美和, 他:皮膚科紀要93: 423, 1998
6) 佐藤伸一, 他:皮膚臨床33: 307, 1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら