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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻8号

2007年07月発行

文献概要

症例報告

D-ペニシラミンによる蛇行性穿孔性弾力線維症の1例

著者: 綾部原子1 相原道子2

所属機関: 1横浜市立大学附属市民総合医療センター皮膚科 2横浜市立大学医学部皮膚科

ページ範囲:P.603 - P.605

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要約 42歳,男性.Wilson病のため,14歳時よりD-ペニシラミンを服用していた.初診の半年前より右腋窩部に環状に配列する角化性の赤褐色丘疹が出現した.病理組織学的に変性した弾力線維の経皮的排出像を認め,蛇行性穿孔性弾力線維症と診断した.ステロイド薬とビタミンD3の外用を行ったが効果はみられなかった.D-ペニシラミンによる蛇行性穿孔性弾力線維症は稀で,調べえた限り自験例は本邦13例目であり,若干の文献的考察を加え,報告した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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