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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻8号

2007年07月発行

文献概要

症例報告

BCG接種後に生じた丘疹状結核疹の1例

著者: 伊藤尚子1 石崎純子1 原田敬之1

所属機関: 1東京女子医科大学東医療センター皮膚科

ページ範囲:P.631 - P.633

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要約 5か月,女児.2005年7月にBCG接種を受けた.約3週後より,接種部位である上肢に紅色小丘疹が出現し,次第に全身へ拡大した.病理組織学的には,真皮中層から皮下組織にかけて好中球を混じ,類上皮細胞,小円形細胞よりなる肉芽腫性変化であった.Ziehl-Neelsen染色にて抗酸菌は認めず,組織片の好酸菌培養は陰性であった.後日施行したツベルクリン反応は陽性であった.以上より,自験例をBCG接種後に生じた丘疹状結核疹と診断した.抗ヒスタミン薬内服のみにて,初診の約4か月後には色素沈着を残し,略治した.

参考文献

1) 占部和敬 :最新皮膚科学大系 特1, 中山書店, p209, 2003
2) Gawkrodger DJ: Textbook of Dermatology, 7th ed, Rook W, et al (eds), Blackwel Oxford, p28, 2004
3) De Bruyne JI, et al: Acta Derm Venereol33: 385, 1953
4) 北島進司, 他:臨皮53: 1137, 1999
5) 清水正之, 他:皮膚臨床20: 499, 1978
6) 中村雅彦, 他:日皮会誌96: 200, 1986
7) 竹中祐子, 他:皮膚臨床47: 117, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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