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症例報告
掌蹠点状角化症の1例
著者: 山田和哉1 田村政昭1
所属機関: 1利根中央病院皮膚科
ページ範囲:P.690 - P.692
文献購入ページに移動要約 39歳,女性.約20年前より手掌,足底に自覚症状を欠く点状の角化性小結節が多数出現した.手掌には粟粒大の角化性小結節が多発し,足底には加重部を中心とした過角化と半米粒大までの角化性小結節が多数みられ,一部の結節では中央が陥凹していた.病理組織学的所見では著明な角質増生と表皮の陥凹がみられた.角層は網目状の構造を呈し,不全角化はなかった.顆粒層は軽度増加していた.掌蹠点状角化症と診断し,高濃度タカルシトール軟膏を約3か月間塗布したが,皮疹に変化はない.
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