文献詳細
文献概要
症例報告
Hypertrophic lupus erythematosusの1例
著者: 大野祐樹1 金子健彦1
所属機関: 1同愛記念病院皮膚科
ページ範囲:P.703 - P.706
文献購入ページに移動要約 65歳,女性.初診3か月前頃より手背,踵,足趾背に隆起性角化性紅斑,顔面に紫紅色斑が出現した.病理組織像では,前者で過角化,表皮肥厚を認め,後者で表皮基底層の液状変性を認めた.蛍光抗体直接法ではIgG,IgMが基底層に線状に陽性,IgA,C3は一部の基底層に弱く陽性であった.抗核抗体640倍,抗DNA抗体80倍と陽性.特徴的臨床像と検査所見より,hypertrophic lupus erythematosusと診断した.経過中,WBC3,800/mm3と低下し,全身性エリテマトーデスの診断基準を満たした.プレドニゾロン20mg/日を内服開始したところ,皮疹は扁平化し軽快傾向を示したが,漸減により再燃した.
参考文献
1) Behçet PE: Arch Dermatol Syph42: 211, 1940
2) 藤田 弘, 他:皮膚臨床36: 1319, 1994
3) 比嘉 禎, 他:西日皮膚57: 868, 1995
4) 久志本常人, 他:皮膚臨床38: 1995, 1996
5) 山本俊幸, 他:皮膚病診療18: 611, 1996
6) 松田徳也, 他:皮膚臨床38: 605, 1996
7) 田島さつき, 他:皮膚臨床38: 608, 1996
8) 加藤 聖, 他:皮膚病診療18: 1019, 1996
9) 清水美奈, 他:臨皮51: 117, 1997
10) 神谷美知代, 他:皮膚臨床40: 701, 1998
11) 飯塚万利子, 他:日皮会誌108: 160, 1998
12) 沖田 博, 他:臨皮54: 615, 2000
13) 五十嵐勝, 他:皮膚臨床42: 265, 2000
14) 衛藤 光:皮膚病診療23: 263, 2001
15) 樋口哲也, 他:日皮会誌112: 417, 2002
16) 貞森晶子, 他:西日皮膚64: 265, 2002
17) 中野純二, 他:日皮会誌113: 493, 2003
18) 木下妙子, 他:日皮会誌113: 1003, 2003
19) 竹本啓伸, 他:皮膚臨床46: 156, 2004
掲載誌情報