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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科61巻9号

2007年08月発行

連載

アメリカで皮膚科医になって(16)【最終回】

著者: 藤田真由美1

所属機関: 1コロラド大学皮膚科

ページ範囲:P.754 - P.756

文献概要

電子カルテ(Electronic Medical Record)

 以前,前連載「米国皮膚科医への道」で,アメリカの外来診療に欠かせないのが綿密なカルテ作成と書いたが,このカルテ制度が最近変わってきた.カルテは文書の保管に必須であるが,スペース,管理の問題,また最近のコンピュータ技術の発達により,カルテを電子化しようという動向が全国で急速に進んでいる.これによりデータは永久に保存され,また,最終的にはすべての病院のカルテや情報がネットワークを通じて得ることができるようになる.もちろん,個人情報の秘密は厳守され,医療機関など特定の場所や人物でないと情報が得られないような仕組みは必要だが.これによって,引っ越しをして別の土地へ移っても,旅行中に怪我や病気をしても,以前のカルテ情報(既往歴,手術,薬,アレルギーなど)が即座に入手でき,手早く適切な治療を受けることが可能となる.

 その始めの試みとして,コロラド大学皮膚科では,文書口述タイプ以外のカルテなどをスキャンしてみたが,手間がかかるのと,スキャンしても医師の汚い手書き文書は判読不能なことが多く,また文書でなく画像としてコンピュータに保存されるので容量をとることもあり,しばらくして中止となった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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