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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻1号

2008年01月発行

症例報告

軽微な紅斑を呈したANCA関連血管炎の1例

著者: 水谷陽子1 荒川智佳子1 渋谷佳直1 清島真理子1

所属機関: 1大垣市民病院皮膚科

ページ範囲:P.24 - P.26

文献概要

要約 73歳,女性.2006年8月より38℃台の発熱,全身倦怠感,両下腿の腫脹と淡い紅斑が出現した.血液検査で白血球数,CRP,MPO-ANCAが高値で,皮膚生検で中型動脈の壊死性血管炎がみられた.ANCA関連血管炎と診断し,プレドニゾロン50mg/日を開始したところ,症状は改善し,MPO-ANCAも低下した.自験例は罹患血管が中型動脈でありながら,MPO-ANCAが陽性を示し,結節性多発動脈炎と顕微鏡的多発血管炎の中間の特徴を有した症例である.また,皮膚症状が軽微な紅斑のみであった点が,血管炎の皮膚症状としては非典型的である.

参考文献

1) Jennette JC, et al: Arthritis Rheum37: 187, 1994
2) 橋本博史:難治性血管炎の診療マニュアル, 厚生科学研究特定疾患対策研究事業難治性血管炎に関する調査研究班, p19, 2002
3) 尾崎承一:皮膚臨床48: 269, 2006
4) Guillevin L, et al: Arthritis Rheum48: 281, 2006
5) 川上民裕:皮膚臨床48: 281, 2006
6) Seishima M, et al: Eur J Dermatol14: 255, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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