文献詳細
症例報告
文献概要
要約 症例1:64歳,女性.マタタビの葉の油炒めを食べたところ,翌日から全身に固定疹に類似した多型滲出性紅斑が出現した.乾燥マタタビ(葉)がDLST陽性を示し,マタタビアレルギーと診断した.症例2:33歳,女性.マタタビの葉のテンプラやおひたしを食べた翌日に,左手背など以前に生じたときと同一部位に紅斑を生じた.症例3:57歳,女性.マタタビの葉のおひたしを食べた後で,右手関節など前回と同一部位に固定疹様の紅斑を生じた.マタタビは虫瘤の実がマタタビ酒として重用されるが,葉の食用は一部地域の食文化であるためか,今までアレルギーの報告はない.3例とも治癒後に色素沈着を残す固定疹様の臨床経過をたどっている.
参考文献
1) 丸山尚敏:ポケット図鑑 山菜,成美堂出版, p230, 2002
2) 指田 豊:薬草の散歩道/薬になる野の花, 庭の花, NHK出版, p127, 2001
3) Kelso JM: J Am Acad Dermatol35: 638, 1996
4) Niitani A, et al: J Environ Dermatol Cutan Allergol1: 131, 2007
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