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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻10号

2008年09月発行

文献概要

症例報告

マタタビアレルギーの3例

著者: 石川博康1 島貫美和1 門馬節子2

所属機関: 1山形県立中央病院皮膚科 2もんま内科皮ふ科医院

ページ範囲:P.705 - P.707

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要約 症例1:64歳,女性.マタタビの葉の油炒めを食べたところ,翌日から全身に固定疹に類似した多型滲出性紅斑が出現した.乾燥マタタビ(葉)がDLST陽性を示し,マタタビアレルギーと診断した.症例2:33歳,女性.マタタビの葉のテンプラやおひたしを食べた翌日に,左手背など以前に生じたときと同一部位に紅斑を生じた.症例3:57歳,女性.マタタビの葉のおひたしを食べた後で,右手関節など前回と同一部位に固定疹様の紅斑を生じた.マタタビは虫瘤の実がマタタビ酒として重用されるが,葉の食用は一部地域の食文化であるためか,今までアレルギーの報告はない.3例とも治癒後に色素沈着を残す固定疹様の臨床経過をたどっている.

参考文献

1) 丸山尚敏:ポケット図鑑 山菜,成美堂出版, p230, 2002
2) 指田 豊:薬草の散歩道/薬になる野の花, 庭の花, NHK出版, p127, 2001
3) Kelso JM: J Am Acad Dermatol35: 638, 1996
4) Niitani A, et al: J Environ Dermatol Cutan Allergol1: 131, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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