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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻10号

2008年09月発行

文献概要

症例報告

汗疱様皮疹を伴ったγ-グロブリン大量療法による薬疹の1例

著者: 長田彩1 石黒直子1 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.708 - P.711

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要約 48歳,男性.慢性炎症性脱髄性神経根炎に対し,γ-グロブリン大量療法(0.4g/kg/日,5日間)開始4日目より掌蹠に水疱が多発し,その後,全身に丘疹と紅斑が出現した.初診時,顔面ではびまん性の浮腫性紅斑を,軀幹では多くは毛孔一致性の紅色丘疹と紅斑を認め,掌蹠には小水疱と紅色丘疹が混在していた.病理組織像は,表皮内水疱,表皮内浮腫,真皮上層の血管周囲に炎症細胞浸潤と,肩の紅斑では汗管周囲と,毛包壁内およびその周囲にも炎症細胞浸潤を認めた.検査所見で肝酵素の上昇を伴った.γ-グロブリン大量療法に伴う薬疹と考え,ステロイド外用と抗ヒスタミン薬の内服を行い,皮疹は約2週間で略治した.再びγ-グロブリン大量療法(2,3回目)を行ったところ,同様の皮疹が全身に出現し,初回より強い反応を呈したため,略治までに約3か月を要した.4回目はプレドニゾロン30mg/日内服を併用したところ,軽症で経過した.

参考文献

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2) Barbaud A, et al: Dermatology199: 258, 1999
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4) Ikeda K, et al: Neurology54: 1879, 2000
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6) 氏家英之, 他:皮膚臨床46: 89, 2004
7) 吉田理恵子, 他:第8回クリニカルファーマシーシンポジウム講演要旨集, p105, 2000
8) 鈴木敬子, 他:皮膚の科学4: 31, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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