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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻10号

2008年09月発行

文献概要

症例報告

CD4+CD56+hematodermic neoplasmの1例

著者: 時田智子1 遠藤幸紀1 赤坂俊英1 櫻井英一2 阿保亜紀子2 佐藤孝2 石田陽治3

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学教室 2岩手医科大学第二病理学教室 3岩手医科大学血液学教室

ページ範囲:P.756 - P.758

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要約 86歳,男性.初診の約4か月前より背部に紅色皮疹が出現した.ステロイドの外用に反応せず,皮膚生検の結果,悪性リンパ腫と診断された.病理組織学的に真皮にリンパ芽球様形態を示す中型の異型リンパ球が,血管と付属器周囲に集簇し大小の胞巣を形成していた.異型リンパ球はCD4,CD56,CD123が陽性であることから,CD4+CD56+hematodermic neoplasmと診断した.全身検索で皮膚以外に病変を認めなかった.本人,家族が治療を希望せず,無治療で経過を観察している.初診の約4か月後より顔面,頭部にも皮疹が出現したが,いまだ皮膚以外に病変を認めない.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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