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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻10号

2008年09月発行

文献概要

症例報告

HIV感染患者に生じた第2期梅毒の1例

著者: 小野紀子1 布袋祐子1 木内英2

所属機関: 1荻窪病院皮膚科 2荻窪病院血液科

ページ範囲:P.759 - P.762

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要約 38歳,男性.再発性陰部ヘルペスにて近医に通院中,ほぼ全身に皮疹が生じてきたため,当科へ紹介となった.初診時,ほぼ全身に小豆大までのびらん,痂皮を伴う紅色丘疹が多発し,陰部潰瘍,口腔内の白苔,全身倦怠感も伴っていた.問診にて同性愛者であることが判明した.精査にてHIV抗体および梅毒血清反応が陽性,皮膚生検にてWarthin-Starry染色陽性の菌体を認め,HIV感染に伴う第2期梅毒と診断した.アモキシシリン3,000mg/日とプロベネシド1,000mg/日を併用して2週間投与したところ,発熱が持続したため,ペニシリンアレルギーを疑った.塩酸ドキシサイクリン200mg/日に変更し,さらに2週間投与して,皮疹は色素沈着を残して消退した.

参考文献

1) 赤城久美子, 他:日皮会誌110: 9, 2000
2) 笹倉真理子, 他:皮膚臨床43: 1245, 2001
3) 井上明美, 他:臨皮57: 875, 2003
4) Li W, et al: Dermatology208: 94, 2004
5) 照屋勝治:HIV感染症とその合併症 診断と治療ハンドブック, 国立国際医療センター エイズ治療・研究開発センター, p72, 2005
6) 藤井 彰:日本歯科評論67: 113, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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