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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻10号

2008年09月発行

文献概要

治療

外側眼窩皮弁による基底細胞癌,悪性黒子の治療経験

著者: 桃崎直也1 小野文武1 濱田尚宏1 名嘉眞武国1 橋本隆1 黒瀬浩一郎2

所属機関: 1久留米大学医学部皮膚科 2黒瀬皮膚科医院

ページ範囲:P.764 - P.767

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要約 症例1:64歳,女性.右下眼瞼の黒色結節を主訴に当科を受診した.病理組織学的検査にて基底細胞癌と診断した.腫瘍より5mm離して切除し,lateral orbital flapにて再建した.症例2:70歳,女性.右下眼瞼の黒色斑を主訴に当科を受診した.切除生検にてlentigo malignaと診断した.腫瘍周囲より5mm離して切除し,lateral orbital flapにて再建した.症例3:58歳,女性.左下眼瞼の黒色結節を主訴に当科を受診した.病理組織学的検査にて基底細胞癌と診断した.腫瘍周囲より5mm離して切除し,lateral orbital flapにて再建した.いずれの症例も下眼瞼の外反などを起こさず,術後の経過は良好である.本法を用いることにより,従来の下眼瞼の再建で用いられる皮弁と比較して,皮膚の剝離範囲を狭くすることができる.これにより術後の侵襲を軽減させることができるため,高齢者での再建方法としても有用であると考える.

参考文献

1) Mitz V, Peyroie M: Plast Reconstr Surg58: 80, 1976
2) 小川 豊:義眼床手術, 義眼床萎縮に対する再建術. 眼科手術11: 23, 1998
3) 波利井清紀監修:各種局所皮弁による顔面の再建:最近の進歩. 形成外科ADVANCEシリーズⅡ-6, 克誠堂出版, p37, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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