文献詳細
症例報告
文献概要
要約 両下肢の筋肉痛,歩行困難,筋酵素の上昇を認めたアナフィラクトイド紫斑の2例を経験した.症例1:39歳,男性.扁桃周囲膿瘍として近医耳鼻科にて加療中,6日前から両下腿に紫斑を自覚していたが,急に激しい両下肢の筋肉痛,歩行困難が出現した.症例2:56歳,女性.感冒症状の後,両下肢の紫斑,筋肉痛,脱力感が出現した.両症例ともASO,筋酵素の上昇と,病理組織学的にleukocytoclastic vasculitisの像を認め,アナフィラクトイド紫斑と診断した.本症の合併症として筋肉痛,脱力感,歩行困難といった筋症状を伴うことがあることを認識しておく必要がある.
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