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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻11号

2008年10月発行

文献概要

症例報告

筋症状を伴ったアナフィラクトイド紫斑の2例

著者: 加持達弥1 徳野貴子1 長尾洋1

所属機関: 1岡山赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.789 - P.792

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要約 両下肢の筋肉痛,歩行困難,筋酵素の上昇を認めたアナフィラクトイド紫斑の2例を経験した.症例1:39歳,男性.扁桃周囲膿瘍として近医耳鼻科にて加療中,6日前から両下腿に紫斑を自覚していたが,急に激しい両下肢の筋肉痛,歩行困難が出現した.症例2:56歳,女性.感冒症状の後,両下肢の紫斑,筋肉痛,脱力感が出現した.両症例ともASO,筋酵素の上昇と,病理組織学的にleukocytoclastic vasculitisの像を認め,アナフィラクトイド紫斑と診断した.本症の合併症として筋肉痛,脱力感,歩行困難といった筋症状を伴うことがあることを認識しておく必要がある.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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