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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻11号

2008年10月発行

症例報告

セレコキシブ(セレコックス ®)による薬疹の2例

著者: 花川博義1 刀川信幸1 柳原誠1 太田悟2 駒井理2

所属機関: 1真生会富山病院皮膚科 2真生会富山病院整形外科

ページ範囲:P.804 - P.807

文献概要

要約 症例1:68歳,女性.セレコキシブ(セレコックス ®)内服9日後より,全身にそう痒を伴った母指頭大までの浸潤性紅斑が多発した.眼と口腔の粘膜に軽度の充血がみられた.真皮上層の血管周囲と毛包・脂腺周囲に炎症細胞浸潤を認めた.症例2:61歳,男性.セレコキシブ内服24日後より体幹・四肢の間擦部を中心に粟粒大の淡紅色から赤色の紅斑と丘疹が多数集簇してみられ,一部紫斑を伴っていた.真皮上層の血管周囲にリンパ球の浸潤と赤血球の血管外漏出があり,表皮内汗管と真皮内汗管周囲にリンパ球の浸潤がみられた.症例1,2ともにセレコキシブの中止とプレドニゾロンの内服により皮疹は速やかに軽快した.薬剤パッチテストは両症例とも陽性であり,それぞれ多形紅斑型,間擦疹型薬疹と診断した.

参考文献

1) 小鍛冶知子, 塩原哲夫:最新皮膚科学大系5, 中山書店, p89, 2004
2) 浅井俊弥, 他:皮病診療11: 966, 1989
3) 塩原哲夫:皮膚科診療プラクティス19, 文光堂, p54, 2006
4) 安野洋一, 他:皮膚臨床30: 923, 1988

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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