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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻12号

2008年11月発行

文献概要

今月の症例

巨大石灰化上皮腫の1例

著者: 金田智子1 堀田健人1 佐々木一1 萩原正則1 本田まりこ1 中川秀己2

所属機関: 1東京慈恵会医科大学青戸病院皮膚科 2東京慈恵会医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.872 - P.875

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要約 66歳,女性.初診の5年前に後頸部の結節に気づいた.初診時,後頸部の10×6×6cm大紅色広基性腫瘤を認めた.生検組織像は好塩基性細胞と好酸性細胞の集合より形成されており,石灰化上皮腫の像を呈していた.中高齢に発生し,長径が10cmを超えていたことから,悪性石灰化上皮腫をまず最初に考えた.腫瘍全体の病理組織学的所見は異型性および侵襲性に乏しいことから,良性石灰化上皮腫と診断した.術後3か月経過した現在,再発および転移はない.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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