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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻12号

2008年11月発行

文献概要

症例報告

ブフェキサマク外用による急性汎発性発疹性膿疱症様の臨床像を呈した接触皮膚炎の1例

著者: 中川雄仁1 藤井弘子1 西村陽一1

所属機関: 1福井赤十字病院皮膚科

ページ範囲:P.877 - P.879

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要約 51歳,男性.アンダーム ®軟膏外用後に全身に紅斑・膿疱が拡大した.病理組織学的所見では角層下に海綿状膿疱が認められ,表皮細胞には好酸性壊死も散見された.急性汎発性発疹性膿疱症(AGEP)を疑い,直ちにアンダーム ®軟膏外用を中止し,ベタメタゾン1.5mg/日内服およびステロイド軟膏を外用したところ,速やかに症状は軽快した.その後,皮疹の再燃はない.パッチテストの結果ではアンダーム ®軟膏の主剤であるブフェキサマクに陽性を示し,ブフェキサマク外用により,AGEP様の臨床像を呈した接触皮膚炎と最終診断した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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