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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻12号

2008年11月発行

文献概要

症例報告

ペースメーカー皮膚炎の1例

著者: 井口愛1 井上和之1 小泉直人1 浅井純1 竹中秀也1 加藤則人1 岸本三郎1

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚科学

ページ範囲:P.880 - P.883

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要約 77歳,男性.10年前に洞不全症候群に対し,左鎖骨部ペースメーカー植え込み術を施行された.約1年前より,ペースメーカー挿入部の皮膚に自壊を繰り返すようになり,ペースメーカー皮膚炎の疑いで受診した.シリコンラバー,各種金属などに対するパッチテストの結果はすべて陰性であり,ペースメーカーにより被覆皮膚が過伸展されることで生じるpressure dermatitis typeのペースメーカー皮膚炎と考えた.ステロイド内服により,潰瘍は速やかに改善した.ステロイドの漸減にて潰瘍の再発を繰り返したため,約2年間のステロイド内服治療後に右大胸筋直上にペースメーカー再植え込み術が施行された.

参考文献

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8) 堀 仁子, 他:臨皮61: 34, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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