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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻12号

2008年11月発行

文献概要

症例報告

くすぶり型骨髄腫(IgA-λ型)に伴った壊疽性膿皮症の1例

著者: 寺田知音1 中林康靑1

所属機関: 1三井記念病院皮膚科

ページ範囲:P.902 - P.905

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要約 74歳,男性.13年前に急性虫垂炎,腸閉塞にて手術を施行された.9年前にcardiac syndrome Xを指摘される.8年前より壊疽性膿皮症にて外来加療中のところ,難治なため,入院にてプレドニゾロン,塩酸ミノサイクリン,ジアフェニルスルホン内服を試みたが,途中から治療に反応しなくなった.全身検索にて高IgA血症,全身性アミロイドーシスを認めたことから,背景に骨髄腫の存在を疑ったが,骨髄生検を施行する前に,全身状態の悪化により死の転帰をとった.後の病理解剖によりくすぶり型骨髄腫(IgA-λ型)を確認した.壊疽性膿皮症と高IgA血症,くすぶり型骨髄腫(IgA-λ型),全身性アミロイドーシスとの関連,および治療に関して考察した.

参考文献

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9) 市川雅子, 他:皮膚臨床43: 515, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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