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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻12号

2008年11月発行

文献概要

症例報告

Eccrine angiomatous hamartomaの1例

著者: 岡田玲奈1 森布衣子1 木花いづみ1

所属機関: 1平塚市民病院皮膚科

ページ範囲:P.923 - P.925

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要約 9歳,女児.乳児期より臀裂横に小結節があり,違和感を感じるようになったため,受診した.初診時,常色,表面平滑,弾性硬,角状に突起する5mm大の小結節を認めた.圧痛があり,局所多汗は認めなかった.病理組織像では真皮中層から周囲皮膚より突起する形で,エクリン腺・汗管,大小の血管腔,末梢神経が混在しながら,周囲に膠原線維を伴い増加していた.上皮性・非上皮性成分より構成されるhamartomaであり,エクリン汗腺・汗管と血管の増生が主体であったため,eccrine angiomatous hamartomaと診断した.本症は四肢発生例が多く,自験例のような臀部にskin tag様の臨床像を呈する症例は稀である.

参考文献

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9) Mahdavy M, Amoller BR: Am J Dermatopathology24: 361, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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