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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻13号

2008年12月発行

症例報告

基剤成分セタノールによる接触皮膚炎の1例

著者: 今井慎1 若森健2 小西啓介3

所属機関: 1京都府立医科大学大学院医学研究科皮膚病態制御学 2済生会滋賀県病院皮膚科 3京都市立病院皮膚科

ページ範囲:P.963 - P.965

文献概要

要約 8歳,男児.近医皮膚科にて足白癬に対し,ニゾラール ®クリームを処方された.1か月間使用したが悪化し,ペキロン ®クリームに変更してもさらに悪化したため,同剤も中止した.ラミシール ®錠内服に変更したが症状は改善しないため,中止した.当科にて接触皮膚炎として治療したところ,軽快した.皮疹軽快後,パッチテストを施行した.ニゾラール ®クリームに陽性であったが,他の抗真菌薬でも陽性反応を認めた.そこで,成分パッチテストを施行したところ,基剤成分のセタノールに陽性反応を示した.また,ステアリルアルコールを含む抗真菌薬にも交叉反応がみられた.

参考文献

1) 日本薬局方解説書編集委員会:第十四改正日本薬局方解説書,廣川書店,pD602, 2001
2) 阿部典子, 他:皮病診療22: 333, 2000
3) 信原聡美, 他:皮膚科紀要93:437, 1998
4) 東山真里, 他:皮膚7: 126, 1989
5) Chiaki O, et al: Environ Dermatol10: 156, 2003
6) Robert L, et al: Fisher's Contact Dermatitis, Williams & Wilkins, Baltimore, p990, 1995

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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