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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻13号

2008年12月発行

症例報告

紅皮症および表在性リンパ節腫脹を呈したコバルトによる職業性接触皮膚炎症候群の1例

著者: 山崎朋子1 谷岡未樹1 松村由美1 是枝哲1 宇谷厚志1 宮地良樹1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科皮膚生命科学講座

ページ範囲:P.966 - P.969

文献概要

要約 51歳,男性.2か月間持続する紅皮症および頸部・腋窩・鼠径部の表在性リンパ節腫脹をきたしたため,悪性リンパ腫を疑われて京都大学病院を紹介された.鼠径部リンパ節生検で悪性リンパ腫は否定された.当科の検討で職業が金属洗浄業であり,洗浄液にクロムとコバルトが含まれていることが判明し,紅皮症の原因として金属アレルギーを疑った.金属パッチテストでコバルトにのみ強陽性を示した.パッチテスト4日目より全身の潮紅が認められたため,コバルトによる職業性接触皮膚炎症候群と診断した.

参考文献

1) 須貝哲郎:皮膚30: 8, 1987
2) 大沼すみ, 他:臨皮52: 903, 1998
3) Sugai T: Environ Dermatol8: 55, 2001
4) Athavale P, et al: Br J Dermatol157: 518, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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