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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻13号

2008年12月発行

症例報告

陰囊に生じた囊腫型基底細胞癌の1例

著者: 野網淑子1 堀米玲子1

所属機関: 1飯田市立病院皮膚科

ページ範囲:P.1005 - P.1007

文献概要

要約 70歳,男性.初診の3年前に陰囊左側の結節に気付いた.当科初診時,陰囊左側に14×11×5mmの弾性軟で透光性がある結節を認めた.ダーモスコピーではarborizing vessels,leaf like structures,blue gray ovoid nestsがみられた.病理組織学的には表皮と連続した囊腫構造を認め,囊腫の壁を好塩基性の腫瘍細胞が構成していた.以上より,囊腫型の基底細胞癌と診断した.外陰部の基底細胞癌は比較的稀である.また,基底細胞癌の組織型は充実型が多くを占め,囊腫型の頻度は低い.自験例は発生部位,組織型とも稀な症例と考えた.

参考文献

1) 堀 和彦, 他:臨皮57: 824, 2003
2) 半田芳浩, 荒木美好:臨皮56: 457, 2002
3) 石井亜希子, 中村保夫:Skin Cancer19: 195, 2004
4) 桑名隆一郎:高知市医誌9: 115, 2004
5) 松川 中, 他:皮膚臨床38: 254, 1996
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7) 斎田俊明, 他:カラーアトラスDermoscopy, 金原出版, p124, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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