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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻2号

2008年02月発行

症例報告

静脈抜去術が奏効したうっ滞性下腿潰瘍

著者: 谷口友則1 天羽康之1 白井京美1 齊藤典充1 増澤幹男1 勝岡憲生1 平田光博2

所属機関: 1北里大学医学部皮膚科 2北里大学医学部外科

ページ範囲:P.136 - P.138

文献概要

要約 66歳,男性.1995年(55歳),左側内踝に下肢静脈瘤を伴ううっ滞性潰瘍を生じた.外用療法を行うも軽快せず,翌1996年に静脈瘤硬化療法と分層植皮術を施行し治癒した.しかし,7年後の2003年に同部位に潰瘍が再発した.その後しばらく自宅で処置をしていたが,潰瘍底からの動脈性の出血を生じ,2006年(8月)に入院となった.安静を保ち保存的療法を継続したが,潰瘍は難治であった.そこで,静脈抜去術を施行したところ,速やかに潰瘍底から良好な肉芽が増生したので,分層植皮術を行い治癒に至った.保存的療法に抵抗性である難治性のうっ滞性潰瘍には,可能であれば早期に静脈抜去術を実施すべきと考えた.

参考文献

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2) 折井正博:外科治療91: 617, 2004
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6) 白方秀二, 鴻巣 寛:静脈学11: 233, 2000
7) 瀬戸 明, 他:脈管学25: 107, 1985

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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