icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻2号

2008年02月発行

文献概要

症例報告

81歳の修飾麻疹の1例

著者: 福山國太郎1 堀内和一朗1 鷲見浩史1

所属機関: 1取手協同病院皮膚科

ページ範囲:P.163 - P.165

文献購入ページに移動
要約 81歳,男性.2006年4月下旬に感冒様症状の後,多形滲出性紅斑を発症し1週間ほどで略治した.初診2日前から全身に丘疹性紅斑が多発し,頭痛,めまい,発熱を伴うようになり,5月16日に初診し,初診時,顔面,前胸部および上背部を中心に米粒大までの丘疹性紅斑が多発していた.口腔内にKoplik斑は認めなかった.翌日には解熱し,4日後には紅斑は消退した.抗麻疹ウイルス抗体はEIA法で,初診時IgM1.31,IgG36.3,2週間後はIgM6.98,IgG128以上であったことから,既感染者にsecondary vaccine failureが起こり,再感染したものと考えた.一般的なワクチン接種後のsecondary vaccine failureによるものとは異なるが,一種の修飾麻疹であったと考えた.

参考文献

1) 緒方 剛:小児科48: 281, 2007
2) 町田和彦, 他:日公衛誌31: 186, 1984
3) 千葉昭典, 川瀬茂子:医事新報4182: 29, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?