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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻3号

2008年03月発行

文献概要

症例報告

胃切除とアルコール多飲が誘因と考えられたペラグラの1例

著者: 小川恩1 濱崎洋一郎1 古谷野さとみ1 籏持淳1 山﨑雙次1

所属機関: 1獨協医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.228 - P.230

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要約 65歳,男性.11年前に胃癌のため胃2/3部分切除を受けた.約半年前より多量飲酒(日本酒4合/日)をしていた.1か月前より両手背,手指背に比較的境界明瞭な鱗屑と亀裂を伴う,かゆみのない暗紫紅色の浮腫性紅斑が出現した.また,口腔内びらんと味覚鈍麻,食欲不振を認めた.手背部の皮膚生検で軽度の過角化,表皮肥厚,血管周囲性のリンパ球浸潤がみられた.血中ニコチン酸値は4.3μg/dlと低値で,ニコチン酸,ビタミンB群内服により皮疹は軽快した.

参考文献

1) 川上聡経, 他:皮膚病診療27: 549, 2005
2) 梶 麻子, 他:臨床栄養92: 793, 1998
3) 青木啓真:皮膚臨床47: 593, 2005
4) 柴田克己:からだの科学217: 55, 2001

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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