臨床皮膚科62巻4号

2008年04月発行

症例報告

ナローバンドUVB照射とステロイド外用が奏効した角層下膿疱症の1例

著者： 間山淳¹ 竹本啓伸¹ 原田研¹

所属機関： ¹青森県立中央病院皮膚科

ページ範囲：P.303 - P.305

要約　58歳，女性．2年前から軀幹の間擦部に紅斑が出没していた．紅斑辺縁部に小膿疱が配列し，皮膚生検により角層下膿疱症と診断した．ジアフェニルスルホン内服とステロイド外用で皮疹の著明改善をみたが，肝機能障害が出現したため，中止した．皮疹が再び増悪したため，ナローバンドUVB照射を開始したところ，皮疹は鱗屑を残し軽快した．本症に対するナローバンドUVB照射の報告は少ないが有効と考えられ，今後試みるべき治療の1つと考える．

参考文献

1) Sneddon IB, Wilkinson DS: Br J Dermatol68: 385, 1956

2) 斎藤昌孝, 他：臨皮57: 786, 2003

3) 西澤　綾, 他：皮膚臨床 45: 1067, 2003

4) 原藤　玲, 他：臨皮58: 646, 2004

5) 安里　豊, 他：皮膚臨床46: 69, 2004

6) Kawaguchi M, et al: J Dermatol27: 669, 2000

7) 澤田壮平, 伊藤雅章：皮膚臨床45: 1769, 2003

8) Orton DI, et al: Br J Dermatol137: 149, 1997

9) Cameron H, et al: Br J Dermatol137: 150, 1997

10) 小澤麻紀：MB Derma116: 31, 2006

11) Piskin G, et al: Exp Dermatol13: 764, 2004

12) Reed J, Wilkinson J: Clin Dermatol18: 301, 2000