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特集 最近のトピックス2008 Clinical Dermatology 2008 4. 皮膚疾患治療のポイント
皮膚科医が展開するフットケアとネイルケア
著者: 加藤卓朗1
所属機関: 1済生会川口総合病院皮膚科
ページ範囲:P.94 - P.97
文献購入ページに移動要約 足と爪の治療とフットケア,ネイルケアを区別し,皮膚科医の役割を考察した.皮膚科医は日常診療で患者数の多い,足と爪の疾患の診断と治療を担当している.リスクの高い患者の脚の切断を防ぐために複数の科が連携・協力して行うチーム医療においても,足と爪の専門的な評価,早期病変の診断と治療を担っている.狭義のケアを日常,医療,美容に分けた.自宅などで健康な足や爪に行う日常のケアでは,爪切りの可否の判定,注意点の指導,トラブル発生時の対応などが期待される.病院スタッフが行う医療的ケアは評価(アセスメント),指導・教育,実際の行為に分類できるが,皮膚科医の役割は多い.美容的ケアにも議論すべき問題が多い.日本にはない外国の治療やケアの専門的な理論や手技に関しては,皮膚科医が学び診療に応用する,取得した専門家と連携するなどの方策もある.
参考文献
1) 宮川晴妃(編):メディカルフットケアの技術. 日本看護協会出版会, 2003
2) 宮川晴妃(編):メディカルフットケア実践マニュアル. 東京法規出版, 2003
3) 鈴木啓之(編):足の皮膚疾患とフットケア. Derma No.87, 全日本病院出版会, 2004
4) 倉片長門(編):フットケア―他診療科・他職種との連携. Visual Dermatology Vol.3 No.12, 秀潤社, 2004
5) 熊田佳隆, 他:臨床看護31: 2005
6) 宮川晴妃:高齢者のフットケア. 厚生科学研究所, 2006
7) 日本フットケア学会(編):はじめよう!フットケア. 日本看護協会出版会, 2006
8) 日本フットケア学会(編):フットケア―基礎的知識から専門的技術まで. 医学書院, 2006
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