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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻5号

2008年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2008 Clinical Dermatology 2008 4. 皮膚疾患治療のポイント

イミキモド外用薬による尖圭コンジローマの治療

著者: 川島眞1

所属機関: 1東京女子医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.127 - P.130

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要約 尖圭コンジローマ(condyloma acuminatum:CA)は,ヒト乳頭腫ウイルス6型,11型による性感染症(sexually transmitted disease:STD)で,他のSTDと同様に近年増加傾向にある.その治療として外科的療法が主に行われてきたが,最近,本邦においてCA治療薬としてイミキモド外用薬が発売された.イミキモドは局所において,インターフェロン-αの産生を促してウイルス増殖を抑制し,細胞性免疫応答を賦活化し,ウイルス感染細胞を傷害して,CAを治癒に至らしめる免疫反応調整薬である.本邦における5%イミキモドクリームを用いた臨床試験では,16週間の外用で63.6%のCA完全消失率が得られた.副作用は83.6%でみられ,紅斑,びらん,表皮剝離,疼痛が多かった.臨床試験成績を紹介し,本剤の特徴,使用上の注意点,将来への期待について述べた.

参考文献

1) 熊本悦明, 他:日性感染症会誌15: 17, 2004
2) 野々山未希子:日性感染症会誌18: 48, 2007
3) 日本性感染症学会:日性感染症会誌17(Suppl): 48, 2006
4) 川島 眞:臨床医薬22: 353, 2006
5) Tyring SK, et al: J Infect Dis178: 551, 1998
6) 中川秀己:日性感染症会誌18: 134, 2007

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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