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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻5号

2008年04月発行

文献概要

特集 最近のトピックス2008 Clinical Dermatology 2008 5. 皮膚科医のための臨床トピックス

従来の「パーカーブルーブラックインク」に代わる「パーカーブラックインク」・KOH法

著者: 帖佐宣昭1 江良幸三1

所属機関: 1宮崎県立日南病院皮膚科

ページ範囲:P.132 - P.134

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要約 皮膚真菌症の診断において,苛性カリ(KOH)直接鏡検検査は重要であり,菌の検出を容易にするのに従来からパーカーブルーブラックインク(Parker-super-Quink permanent-blue-black-ink:Parker BB)を加え汎用されていた(パーカーブルーブラックインク・KOH法:Parker BB・KOH法).しかし,1995年までにつくられた製品だけが使用可能で,現在市販されているParker BBでは染色できず利用できない.当科では現在市販されているパーカーブラックインク(Parker-Quink black-ink)をKOH液に加えて使用し(パーカーブラックインク・KOH法:Parker B・KOH法),癜風,カンジダ症などをはじめ皮膚真菌症において菌要素がきれいに青染されることを確認している.筆者らが行っているParker B・KOH法は,従来のParker BB・KOH法と比較しても遜色なく,菌要素がきれいに青染され,実地診療上,真菌の直接鏡検検査としてきわめて有用である.

参考文献

1) Rook A, et al: Textbook of Dermatology, 3rd ed, Blackwell, Oxford, p770, 1979
2) 清 佳浩:皮膚科診療のコツと落とし穴①, 中山書店, p184, 2006
3) 石井則久:皮膚臨床48: 1381, 2006
4) 滝内石夫, 森下宣明:最新皮膚科学大系, No1, 中山書店, p134, 2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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