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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻6号

2008年05月発行

文献概要

症例報告

両耳に生じたchondrodermatitis nodularis chronica helicisの1例

著者: 加賀麻弥1 志村英恵1 岩原邦夫1 香月清隆2 池田志斈3

所属機関: 1江東病院付属皮膚科クリニック 2江東病院超音波室 3順天堂大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.370 - P.373

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要約 56歳,女性.糖尿病,血液透析中.2006年8月頃より右耳介に圧痛を伴う7mm大の角化性結節が出現した.同年10月,局所麻酔下に軟骨膜上で切除したが3週間後に再発し,2007年1月には左耳介に同様の皮疹が出現した.右耳介結節の病理組織所見では過角化,表皮肥厚,真皮上層の血管増生,真皮膠原線維のフィブリノイド壊死,リンパ球浸潤を認めた.以上の所見から,chondrodermatitis nodularis chronica helicisと診断した.冷凍凝固療法にて疼痛は軽減し,皮疹は徐々に平坦化した.自験例では,誘因は睡眠時の姿勢による物理的刺激などが考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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