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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻6号

2008年05月発行

文献概要

症例報告

多発性硬化症患者のIFNβ-1b注射部位に生じた難治性皮膚潰瘍の1例

著者: 森志朋1 深浦彦彰2 山形宗久3 久喜寛之3 赤坂俊英4

所属機関: 1八戸赤十字病院皮膚科 2岩手医科大学神経内科学教室 3八戸赤十字病院神経内科 4岩手医科大学皮膚科学教室

ページ範囲:P.378 - P.381

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要約 52歳,女性.18歳時より多発性硬化症にて加療していた.2007年5月より当院神経内科で,遺伝子組換え型インターフェロンβ-1bの隔日皮下注射を,通常の投与量の1/4の200万単位から開始した.7月初めより,下腹部の注射部に一致して,発赤および潰瘍を伴う皮下硬結が生じた.病理組織学的には,真皮の血管と汗腺周囲,および皮下脂肪織に炎症細胞浸潤を認めた.また,真皮,皮下脂肪織の血管に血栓を形成していた.皮膚潰瘍形成の発現機序につき,検討した.

参考文献

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12) Webster GF, et al: J Am Acad Dermatol34: 365, 1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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