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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻7号

2008年06月発行

文献概要

症例報告

斑状強皮症を合併した全身性強皮症の1例

著者: 浅井大志1 小野寺英恵1 赤坂俊英1 二宮由香里2

所属機関: 1岩手医科大学皮膚科学教室 2二宮内科クリニック

ページ範囲:P.466 - P.468

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要約 47歳,女性.3年前より膝および肘より末梢の皮膚硬化と左大腿から下腿にかけての限局性斑状硬化局面がほぼ同時期に出現した.病理組織学的所見は,双方ともに膠原線維の増生とリンパ球の血管周囲性細胞浸潤を認め,自験例を全身性強皮症に斑状強皮症の合併と診断した.しかし,皮膚硬化の進行は比較的急速であること,爪上皮の内出血点を認めないこと,関節の屈曲拘縮を認めることなどより,自験例は全身性強皮症のdiffuse typeあるいはlimited typeのいずれに分類されるか苦慮した.自験例はdiffuse typeとlimited typeのいずれにも属さない,全身性強皮症に斑状強皮症を合併する全身性強皮症の一型の存在を支持する症例である.

参考文献

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2) Falanga V, et al: Arch Dermatol123: 350, 1987
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7) 矢澤徳仁, 他:皮膚臨床41: 443, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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