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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻8号

2008年07月発行

文献概要

症例報告

交通外傷後の瘢痕上に生じたdystrophic calcinosis cutisの1例

著者: 竹田公信1 藤井俊樹1 田邉洋1 望月隆1 柳原誠2

所属機関: 1金沢医科大学環境皮膚科学部門 2真生会富山病院皮膚科

ページ範囲:P.557 - P.560

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要約 80歳,男性.20歳時,左足に交通外傷を受傷した.その後,約50年間は特別な症状は認めなかったが,当科受診の10年前(70歳時)より左足背の受傷部に発赤,腫脹の出現,潰瘍形成が繰り返しみられるようになった.瘢痕部の病理組織所見で,変性した膠原線維に沿って顆粒状にカルシウムが沈着していた.局所麻酔下に瘢痕組織をカルシウム沈着物を含めて筋膜直上で切除し,人工真皮に置換後,分層植皮術を施行した.術後4年を経て潰瘍の再発を認めない.

参考文献

1) 高橋夫紀子, 鈴木啓之:皮膚科診断治療大系6, 講談社, p94, 2002
2) 神谷秀喜:皮膚臨床34: 1803, 1992
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10) 手塚 正, 他:臨皮33: 591, 1979

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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