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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻8号

2008年07月発行

文献概要

症例報告

ニューキノロン系抗菌薬が奏効したMycobacterium fortuitum皮膚感染症の1例

著者: 小平知子1 原弘之2 木下祐介2 照井正2

所属機関: 1埼玉県立小児医療センター皮膚科 2日本大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.582 - P.584

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要約 23歳,女性.初診の約4か月前に背部左側の圧痛を伴う硬結に気付き,徐々に増大した.皮疹出現前に3日間連続2時間程度,公園の地面に寝そべって日光浴をした.初診時,背部左側に8×7cmの波動を触れる弾性軟の皮下硬結を認めた.体表エコーで硬結部は低吸収域を呈した.ツ反弱陽性,血液検査で免疫異常はなかった.皮膚切開で黄色の膿を排出し,塗抹標本では菌体は認められなかった.小川培地培養で迅速発育の非結核性抗酸菌を検出した.菌はDNA-DNA hybridization法でMycobacterium fortuitumと同定された.レボフロキサシン内服が奏効した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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