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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻8号

2008年07月発行

症例報告

高齢者の顔面の巨大有棘細胞癌の病巣に生じたハエ幼虫症の1例

著者: 佐藤まどか1

所属機関: 1羽生総合病院皮膚科

ページ範囲:P.585 - P.588

文献概要

要約 95歳,女性.左頰部の腫瘍にヒロズキンバエによるハエ幼虫症を生じた.腫瘍は病理組織学的には有棘細胞癌であった.ハエ幼虫を取り除いた後,いったん関連の老人保健施設に移動したが,肺炎を併発し,すぐに再入院した.老人保健施設では腫瘍の処置が困難とのことで,肺炎が軽快後も当院で入院加療を継続した.顔面の腫瘍は本人の搔破行為もあり,易出血性のため,出血を姑息的にコントロールするためにMohs' pasteを使用したが,腫瘍自体は徐々に増大し,7か月後に死亡した.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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