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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻9号

2008年08月発行

症例報告

HIV感染患者に生じた好酸球性膿疱性毛包炎の1例

著者: 村井真由美1 伊藤恵子1 原弘之1 照井正1

所属機関: 1日本大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.618 - P.620

文献概要

要約 48歳,男性.2004年4月からHIV感染症で加療中であった.1年前頃から臀部に掻痒のある皮疹が出現した.ステロイド外用にて加療していたが軽快せず,徐々に拡大した.2005年9月の当科初診時,右臀部に毛孔一致性丘疹が癒合し,環状堤防状に隆起する紅褐色局面がみられた.中心治癒傾向があり,強い掻痒を伴っていた.経過中,辺縁に膿疱が散在していた.血中CD4陽性T細胞は14.1%,CD4/8比は0.6と低値であった.病理組織像では毛包を中心に好酸球,好中球,リンパ球などの炎症細胞が著明に浸潤し,毛包が破壊されていた.インドメタシン内服と外用が奏効し,2か月後には色素沈着のみとなった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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