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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻9号

2008年08月発行

文献概要

症例報告

テトラサイクリン少量内服療法が著効した後天性反応性穿孔性膠原線維症の1例

著者: 宮嵜敦1 面高進平2 高田実3

所属機関: 1諏訪赤十字病院皮膚科 2おもだか皮膚科医院 3信州大学医学部皮膚科学教室

ページ範囲:P.624 - P.627

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要約 74歳,女性.コントロール不良の糖尿病,C型慢性肝炎および肝硬変にて加療中.肝機能は悪化傾向である.約3か月前から体幹,四肢の掻痒感を伴う皮疹が出現し,ステロイド外用にて加療されたが改善しなかった.初診時,四肢,体幹の搔破可能な範囲に中心に痂皮を付着する暗紅色調の丘疹が散在し,搔破痕に沿って線状に配列していた.病理組織学的に潰瘍と変性した膠原線維の経表皮排泄像が認められ,後天性反応性穿孔性膠原線維症と診断した.ステロイドや活性型ビタミンD3など種々の外用療法に抵抗したが,塩酸ミノサイクリンの少量内服療法にて著効し6週間の内服で略治した.内服中止後も症状の再燃はみられなかった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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