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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科62巻9号

2008年08月発行

症例報告

皮膚転移の確認が内視鏡確定診断より先行した胃癌の1例

著者: 早乙女敦子1 渡辺彩1 日野治子1 岡輝明2 山口淳子3

所属機関: 1公立学校共済組合関東中央病院皮膚科 2公立学校共済組合関東中央病院病理 3山口皮膚科

ページ範囲:P.652 - P.654

文献概要

要約 67歳,男性.2006年12月に下顎の結節に気づいたが放置していた.次第に増大し,翌年3月に受診した.下顎に示指頭大のドーム状に隆起し,弾性硬,表面毛細血管拡張を伴う淡紅色結節があった.自覚症状はなかった.病理組織像では辺縁に核が環状配列し,中央は胞体が明るく抜けた腫瘍細胞が管腔構造を形成していた.核分裂像もみられた.以上より,腺癌の皮膚転移と診断した.2007年1月,心窩部痛があり,胃内視鏡検査により胃噴門部腺癌が指摘された.これにより下顎の結節は胃癌の皮膚転移と診断した.

参考文献

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3) Lookingbill DP, et al: J Am Acad Dermatol29: 228, 1993
4) Brownstein MH, et al: Arch Dermatol107: 80, 1973
5) 伊藤章希, 他:皮膚臨床48: 449, 2006
6) Brownstein MH, et al: Cancer29: 1298, 1972
7) Smith SP, et al: Arch Dermatol127: 588, 1991

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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