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文献詳細

雑誌文献

臨床皮膚科63巻1号

2009年01月発行

文献概要

症例報告

ハゼノキによる接触皮膚炎の4例―マンゴー抗原との交叉反応について

著者: 岡恵子1 安原義2 杉本昭子3

所属機関: 1小石川東京病院皮膚科 2東京農業大学短期大学部栄養学科 3東京医科歯科大学生体材料工学研究所分子設計分野

ページ範囲:P.9 - P.11

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要約 60歳女性,66歳女性,45歳男性,および74歳男性.4例ともハゼノキはウルシ科の植物であることを知らずに庭のハゼノキの剪定や伐採をして,皮膚炎を発症した.ウルシ皮膚炎の既往歴があったのは74歳男性例のみで,他の3例は植物による接触皮膚炎の既往歴はなかったが,全例とも接触翌日または2日目より皮膚炎が出現したので,ウルシ類に感作されていたと考えた.パッチテストでは,全例ともウルシオールと,接触歴のないマンゴーの抗原であるマンゴールに陽性であった.ウルシ類で感作されると,マンゴーにも容易に交叉反応が生じることを確認した.

参考文献

1) 指田 豊:皮病診療29(増): 36, 2007
2) 岡 恵子: 皮病診療29(増): 31, 2007
3) 斎藤文雄, 他:日皮アレルギー1: 266, 1994
4) Oka K, et al: Contact Dermatitis51: 292, 2004
5) 片山一朗:皮病診療29(増):4, 2007
6) 横関博雄, 他:皮病診療13: 879, 1991
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8) Kiel H, et al: Ann Allergy4: 268, 1946
9) 浅井 徹:皮性誌54: 237, 1943
10) Keil H, et al: J Exp Med80: 275, 1944

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1324

印刷版ISSN:0021-4973

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